January,2002
現在、3個自動巻腕時計を所有していますが、使いたい時には時刻だけでなく、日や曜日まで合わせるのが面倒なものです。それに、動かしておく方が機械には良いとされています。
この手の装置は売られていますが、高価ですし、3個も一度に面倒見られないのが現実です。
そこで、簡単に作ってみることにしました。
全体の様子 | モータとの結合と回転方向 |
チューブで連結している | いつもより大きめが回っております |
基本設計
2本の丸棒を回転させた上に時計を入れた丸い筒を置くと、筒と一緒に時計が回転します。構造も簡単ですし、丸棒の長さや筒を色々換えると3個どころか5個でも10個でも回せる様にできます。
とりあえず5個程度を目安に考えました。
パーツ
モータ・・・古いAC式時計のモーターを利用しました。6回転/分、消費電力も少ないです。
丸棒・・・5.5oの真ちゅう長ねじを利用 30pを2本
ベアリング・・・内径5.5oのもの4個
水道配管を固定する金具・・ベアリングを固定するのに使います。
基台用ベニア板・・30p×10p
紙筒・・私は直径5pを使いましたが、もっと大きい方が良いようです。
その他・・ACコード、木ねじ、ワッシャー、・・など
製作
構造も単純なので、行程などというものはありませんのでポイントをお知らせします。
モーターの取り付け・・・L型金具1本で付いています。丸棒との取り廻しを考えると、完全に固定するより、ある程度ぐらぐらしている方が良いと判断しました。
回転方向・・・丸棒の駆動軸は、支える方の丸棒に対して押さえ込むように回すと、力が有効に伝わると思います。
モーターと丸棒の連結・・・金魚のエアーを送るときのシリコンチューブを2pほど切って両方にかけた後、針金でリングを作り上から締めて固定しました。
その他・・丸棒がベアリングから抜けないようにするためゴムのオーリングで両側から押さえつけます。ゆるみ止めの付いたナットで固定する予定でしたが、そんなたいそうな事をするまでも無い様です。また紙筒がベアリング固定金具にあたらないようワッシャーを入れました。
モーターの上に放熱器が付いていますが、不必要なものです。
使用感
紙筒にスポンジで巻いた時計を無造作に入れて装置に置くと回らない!!。どうやら紙筒が滑って丸棒の回転が伝わらないようです。そこで、紙筒にビニールテープを巻いてみますと回り始めました。あと、布製クラフトテープでも良い結果が出ました。太めの輪ゴムの場合、最初は良いのですが、真ちゅうの影響でしょうか、ゴムが溶けるのです。天然ゴムは使えません。
あと色々な筒を回して見ましたが、スリップの防止と重心の片寄りに注意すれば大抵回ります。
結論
自動巻の腕時計には、右巻きと左巻きと両方向巻きがあります。私の所有する時計は、見事に3個ともバラバラでした。置く方向に気を付けなければ何の意味も無くなります。回転速度ですが、今の設計で1分間約1回転ですので、ちょうど良いぐらいだと思います。
1ケ月ぐらいして久々に出した時計が数分の調整だけで済んだ時、小声で「やった」と、ガッツポーズなんかが出てしまいました。
手で強制的に振ってみますとまだまだ巻けます。ゆっくり回転させているので、必要以上の負担がかかっていないことがわかります。
自動巻時計、もう2〜3個買おうかな・・。