September'2017


 自動車やバイクのウィンカーは、指定された規格の電球を入れておけば、普通は点滅します。しかし、ウインカーリレーが古くなって動作不良をおこしていたり、六宝のバイクの様に規格なんてあって無い様な代物には、なかなか適合するウインカーリレーが見つかりません。
面倒くさがり屋の六宝は自分で作ってしまう事に致しました。
 六宝のバイクは、バーエンドにそれぞれ1個6V18Wの電球が付いています。消費電力が小さいので、小型にする事ができますが、より大きな容量のリレーを作りたいのならP-MOS FETに100W程度のものを付ければOK。その場合は配線も太く、ヒューズも容量不足にならない様にご注意を。
尚、12V仕様にしたいなら多少定数が変わる所があります。

部品名 備考
TLC555CP 多くのメーカーが出している。「C-MOS系の555タイマーICをくれ」と言って購入する。
TTL系のICは安いがノイズを拾い、誤動作する。
2SJ334 たまたま安売りしていたので買ったもの。類似するP-MOS FETなら何でもOK。
耐圧が50W程度あれば良い。ちなみにこいつは45W。
シリコンダイオード 500mA以上の整流用×1
抵抗 1KΩ・10KΩ・100KΩ  1/4W 各1個
コンデンサ 0.01μ25V×2 ・ 4.7μ25V×1 ・ 47μ25V×1
その他 穴あきプリント基板・ヒューズボックス・ヒューズ5A・配線コード少々・結線用コード少々
写真フイルム用ケース×1
あると便利なもの LED×1 ・ 400Ω1/4W×1


回路図 主な部品
部品の写真 取り付けた所


製作上の注意点
    部品表の「あると便利なもの」は回路図中の「LED]と「R」です。基盤に直付けしておくと動作が確認できます。
INからOUTの配線はできるだけ太いコードを使いましょう。
配線に間違いがなければ、「IN」に+、「EATH」に−の電圧をかければ「LED」がピコピコ点滅し始めます。
フイルムケースに穴を空けてコードを差込み、基盤をケースに収めます。
バイクのウィンカーリレーをはずし、+−を間違えない様つなぎます。EATHは手近なアースラインを見つけて結線します。
この状態でメインスイッチを入れて「LED」がピコピコはじめたら合格です。メインキーが入っている間中ピコピコしている事になりますが、消費電力は非常に少ないので、無視できます。
ウィンカースイッチを入れてみてください。ちゃんと点滅していますか。動作確認後、そのままライトハウスに押し込みます。軽いし衝撃に強いので無理に固定する必要はありません。

12V仕様で製作される場合は「R」を2KΩに、ヒューズを3Aにしてください。これで12V18W×2まで定格上は問題ありません。しかしより大容量が必要ならFETに100W耐圧のものを使用してください。この設定でヒューズは8Aです。実験していませんのでその辺はよろしく。
効能書
  1,電圧が4V程度でも点滅する。
2,リレー自体の消費電力が少ない。
3,音がしない。
4,適当な容量の電球と替えてもOK。最近流行のLED式に替えても問題なく点滅する。
5,電球が切れてもピコピコし続けるので気が付かない。始業点検は必ずしよう。
   
追伸
6V仕様の旧車の中にはダイナモやセレン整流器の性能が悪く、エンジンをかけるとハイフラ状態になってしまうものがあります。
基本的には発電系統を最新のものに変えれば済む話なのですが、それを嫌うオーナーさんもいらっしゃいます。
そこで究極のICウインカーリレーを作りました。

タイマー部分を5Vの安定化電源としました。
0.22F5.5Vは電気二重層コンデンサー(ゴールドキャパシタ)です。
FETとの信号交換にフォトトランジスターを入れました。